コラム 第1回
メダルはゴールではない
金メダリストの人生と聞いて、どんなことを想像されるだろうか。
金メダルをとったから、人生すべてがうまくいくかというと
そんなことは決してない。
金メダルをとったからこその苦悩もあるし、
金メダリストという肩書きが、
かえって「邪魔だ」と感じることもある。
「今の生活をしていていいのか」
「これが自分の求めていたことなのか」
今でも日々、自問自答している。
後輩や教え子の指導にやりがいを感じながらも
指導者という職業が天職なのか、正直まだわからない。

ただ、自分がこれまでに通ってきた道には、1ミリの後悔もない。
自分が、柔道を通してみてきたおもしろい世界を
金メダリストにしか見れない景色を
後輩や教え子たちに伝えていきたいし、
彼らにも実際に見て体験して欲しい。
そのためには、もっと強くならないといけないと日々伝えているし
そのための環境を私たちがつくっていかないといけないと感じている。
そんなことを日々考えながら、今を精一杯生きている。
ひとつ確実にいえるのは、メダリストの人生は、
その後、選んだ道によって大きく変わるということだ。
メダルはゴールではない。
人生の中でひとつの通過点に過ぎない。
だからこそ、メダルの先の未来を見据えて、
なにを考え、どう行動するかが重要なのだ。
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