コラム 第19回

2022年の抱負

2021年は、東京オリンピックが延期となった影響やコロナ下で、代表選手とのコミュニケーションに集中でき、オリンピックに対して気持ちが入りやすい一年だった。通常は、代表以外の選手にも目を配り、関係性を築いていく必要があるので、代表選手だけをみていればよいという状況は、コーチに就任以来、初めて経験したことだった。

そして10月から日本代表監督に就任し、3ヶ月がたった。

メディアからは「井上体制とどう違うか」について毎回注目されるのだが、以前コラムでも伝えたように、9年間、井上前監督の考えのもとにやってきたので、日本柔道が世界で勝つために今後どのような強化スケジュールを組んでいくかという点では、大きく変更を加える気は今はない。

違いや変化が生まれるのは「なにかが起きたとき」であり、代表合宿もこれからというタイミングで、まだ自分の力を発揮する場や機会がないというのが正直なところだ。

あえて違いをあげるとするならば、選手とのコミュニケーションかもしれない。私はどちらかというと、選手ともSNSでフランクにやりとりするほうだが、監督になったからといって、選手とのこれまでの付き合い方を変に変えようとは思っていない。「勝つ」という目的が一緒で、同じ方向を向いていることのほうが大事で、常識ある選手であれば、一線を超えることはないとわかっているからだ。

選手との対話においては、なるべく担当コーチも含めて行い、コーチとの意見が食い違わないようにオープンなコミュニケーションをとりたいと考えている。

プライベートでは、昨年11月に、3日間かけて二級小型船舶免許を取得した。
この免許があれば自分でも操船可能になり、趣味であるバス釣りの幅が広がるので楽しみだ。
とはいえ、今年は2月も丸一ヶ月海外遠征の予定で、柔道漬けの日々が始まる。
家族と一緒に過ごす時間はだいぶ限られてしまうが、釣りをしたりサーフィンをしたり、家族でアウトドアを楽しむ時間を少しでも多くとりたいと思っている。

 

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