コラム 第7回

○○バカにはなるな!

現役時代、「柔道ばかにはなるまい」と自戒していた。

○○バカという表現は、競技者をさげすむ言葉でそもそも好きではないが、
自分から柔道をとったときに、何一つ残らないというのは
味気ない人生だなと思うからだ。

それは幼少時代、家族みんなで柔道一辺倒というわけでなく、
サッカーや釣り、野球、バスケなど、
興味をもったことはなんでも挑戦させてもらえたことが影響していると思う。

ある程度、時間を使ってやってみて、おもしろくなかったらやめる。
そんなことの繰り返しで、いつのまにか柔道が残り、
柔道が自分の「根っこ」になっていることは確かだ。
でも、メダルをとったあとも、サーフィンをはじめたり、
37歳で早稲田大学大学院に入学するなど、
やってみたいと思ったことにはチャレンジするし、
柔道とはまったく異なる世界に積極的に触れることを心がけてきた。

だから、「柔道があるから、これはできない」
という考え方はあまり好きではない。

やってみないとわからないし、
ひょっとしたら柔道につながるところがあるかもしれない。
むしろ、柔道につながるところがあると思ってやっている。

話は少しずれるが、教え子たちには「恋愛」だって
チャンスがあるならどんどんしろ、と話している。
部によっては、禁止しているところもあるようだが、
「恋愛」に溺れさえしなければ、それが力になり、
練習に打ち込む姿勢にもプラスに働く部分がおおいにあると
私は思っているからだ。

柔道が強くなるということは、
柔道だけやっていればよいということではない。
いろいろなことに興味をもち、視野を広く持つことで、
人として、アスリートとして大きく成長することができるのだ。

 

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